BitMEXはどこの国にあって/誰が運営していて/安全なのか

コインチェックのNEM流出事件だけでなく、Zaifでの不正出金やビットコイン(BTC)の異常数値、など、まだまだ仮想通貨に対して怪しい雰囲気が蔓延している中で、海外の仮想通貨取引所でFXをやろうなんて結構すごいことだと思います。

そこで今回は、仮想通貨FXで稼ぐ人がみんな登録しているBitMEXについて調べてみました。

 

BitMEXの運営会社

まず、BitMEXには親会社があります。

「HDR Global Trading Limited」です。

確認できていませんが、社名のHDRは創業者3人の頭文字だと思います。

この親会社の創業メンバーがそのまま全員BitMEXの創業メンバーになっていますし、BitMEX社の資本100%はこの親会社から来ているので、設立国以外はほぼ同じです。(後ほど出てくる創業者インタビューに詳細があります)

 

親会社は香港、BitMEX社はセイシェル

公式サイトを見ると、親会社は香港で設立され、子会社であるBitMEX社はセイシェルに設立されています。なお、BitMEX社の法人番号は148707です。

「香港-セイシェル」は金融系サービスではよくあるパターンですね。

なお、BitMEXはサービス名略称のようで、正式名は「Bitcoin Mercantile Exchange」です。

 
 

BitMEXの創業メンバー

公式サイトによるとBitMEX社および親会社の創業メンバーは3人です。
BitMEX経営陣紹介ページ

共同創業者 兼 CEO 「Arthur Hayes」
共同創業者 兼 COO 「Ben Delo」
共同創業者 兼 CTO 「Samuel Reed」

 
 

BitMEXを創業したきっかけ

CEOのHayes氏も卒業したペンシルベニア大学ウォートンスクールの卒業生が作った「ウォートン・フィンテック社」のブログに、Hayes氏のインタビューがありましたので、一部抜粋して(私の拙い翻訳をした上で)BitMEX創業のきっかけを書きます。

 
2017年7月10日にアップされたインタビュー記事より。

質問者 David Gogel氏(以下 David)
回答者 Arthur Hayes氏(以下 Hayes)

インタビュータイトル
「Wharton FinTech Interview with Arthur Hayes, CEO and Co-Founder of BitMEX」

 
[David]
So to start us off, can you tell us about your background and your career, how you became interested in cryptocurrencies, and how you decided to launch BitMEX?

さあ始めましょう。まずは、あなたの経歴やキャリア、暗号通貨に興味を持ったきっかけ、そして、BitMEXを創業しようと決めたきっかけについて、私たちに教えてください。

 

[Hayes]
I was a 2008 graduate of the undergraduate Wharton program with a concentration in finance. Like many of my classmates, I went into banking right after school. I studied abroad junior year and loved Hong Kong so much that I wanted to get a job there.

私は2008年にウォートンMBAの中でも金融に特化したコースを卒業しました。他の沢山の同級生と同じように、卒業後はすぐに銀行で働き始めました。それまでに海外で留学していましたし、香港を愛していたので、香港での銀行の仕事をしたいと思っていました。

 

Luckily, I got a job at Deutsche Bank in the Hong Kong office, and I became an exchange traded fund market maker. For the subsequent five years, I was the head market maker for the Asia Ex-Japan / Australia Exchange Traded Funds (ETF) business for Deutsche Bank, and then Citibank.

幸いなことに、私はドイツ銀行・香港支店での仕事に就き、為替取引のマーケットメーカーになることが出来ました。その後5年間は、ドイツ銀行とシティバンクで、私はヘッド・マーケットメーカーとして、アジア・日本・オーストラリア市場でのETFに関わりました。

 

In 2013, I was let go from my role as a trader, and I was looking for the next thing that I wanted to get into. I didn’t really want to continue working at a bank. I had read about Bitcoin when it had spiked to I think $250 in April 2013. I had some time on my hands. I started researching what Bitcoin was, was people were doing with it. And I went down a rabbit hole, and became very interested in this new currency and ecosystem.

2013年、私はトレーダーを辞めて、次に夢中になれるものを探していました。私は本当に銀行の仕事を続けたくなかったのです。その頃(※1)、ビットコインが急上昇していて「2013年4月には250ドルになるぞ!」と聞きました。私には時間がたっぷりありましたから、ビットコインについて調べ、人々が既にビットコインを持っていることに知りました。その後、私はビットコインにどっぷりとハマり、この新しい通貨や収益構造についてもっと知りたくなりました。

※1)2013年4月頃のビットコイン
2013年3月はキプロスでの金融危機があり、ビットコインへの注目が高まり価格が上昇した頃です。また、その直後には、アメリカのサンディエゴで世界初のビットコイン対応ATMが登場しました。

 

So much so, I decided to start trading it with my own money. I started trading arbitrage between the only futures exchange at the time called ICBIT [acquired by Safello] and Mt Gox [later filed for bankruptcy]. I did that for a while. I got into doing arbitrage between different spot exchanges for Bitcoin. And then I determined that I wanted to start my own derivatives exchange because I felt that the offerings at the time were not suitable for what I thought bitcoin and the whole industry would become.

そして、私は自分のお金でトレードを始めることを決めました。最初は、ビットコイン先物を扱う2つの取引所、ICBITとMtGOX間の取引所間裁定取引(アービトラージ)で、後に他の小さな取引所とのビットコイン・アービトラージも行いました。そして私は「ビットコインのデリバティブを扱う取引所を自分で作りたい」と思うようになりました。なぜなら、その当時の取引所はビットコインやこの業界にとって良いものになるとは思えなかったからです。

 

I reached out to my network in Hong Kong, and I met my two other co-founders Ben Delo (COO) and Sam Reed (CTO). Ben has a background as a high frequency trading technologist at some leading hedge funds and investment bank. Stan was a full stack web developer. In January of 2014, I pitched them the idea for BitMEX, and we decided to make a go at it. The rest is history.

自分で取引所を作ろうと思ったあと、香港の友人達に連絡を取り、創業メンバーになる2人、Ben Delo(COO)とSam Reed(CTO)に出会いました。COOになるBenはヘッジファンドと投資銀行でHFT(高頻度)取引の技術者としての経歴がありました。CTOになるSamはフルスタックエンジニア(※2)でした。2014年1月、私は彼らにBitMEXの構想を伝え、そして、私達はBitMEXを作ることを決めました。これが私のヒストリーです。

※2)フルスタックエンジニア
プログラム開発、データベース、サーバー、インフラ、など本来専業のエンジニアが行うことを、すべて1人で出来るエンジニアのこと

 
 

BitMEXのシステムは安全なのか

これについても、インタビューの中にありました。

 

[David]
In the past several crypto exchanges have been hacked, and coins have been lost, can you talk a little bit about how BitMEX ensures maximum security on the funds that it holds?

今までに暗号通貨取引所はハッキング被害に遭い、資産を無くしています。BitMEX社が行っているセキュリティ対策について少しだけ教えてもらえますか?

 

[Hayes]
Yes, listeners should understand one concept, what we call a hot wallet. A hot wallet basically means that there is private keys, or the ability to send Bitcoin on a server connected to the internet. And so, let’s say that I loaded a hundred U.S. dollars on Coinbase, I buy some Bitcoin, and I want to withdraw that Bitcoin immediately to my own personal wallet.

もちろんです。これを聴いている人たちがまず理解する必要があるのが、私達が「ホットウォレット」と呼ぶものについてです。ホットウォレットとは基本的に、プライベートキー(秘密鍵)を保持し、インターネットに繋がっていて、すぐにビットコインを送る事が出来る状態のものです。例えば、私がCoinbaseに100ドルを入金してビットコインを買い、すぐに私の個人のビットコインウォレットに送金したいとします。

 

The exchange does this programmatically and automatically using a hot wallet, to authenticate your withdrawals, and then the server will send you back via the transaction, and send Bitcoin automatically. Now, exchanges usually keep 1-5% of their total deposits that they have in a hot wallet. And because it doesn’t require human oversight to send Bitcoin, this is the preferred way for hackers to steal Bitcoin from exchanges.

この取引所はプログラムで稼働していて、私の出金依頼を自動で認証し、ビットコインのトランザクションを自動で生成し、ホットウォレットを使って、自動的に私の個人のウォレットに送金されます。現在、多くの取引所では常に1〜5%のビットコインがホットウォレットに入っています。ただし、ホットウォレットから出金されるビットコインは人の目を介在しないので、ハッカー達が取引所からビットコインを盗む最良の方法となっています。

 

In 2015, early 2015, Bitstamp lost five million U.S. dollars, due to a breech in their hot wallet. BitFinex lost a few hundred thousand dollars in the same year due to a breech in their hot wallet. And multiple other exchanges usually are hacked through a breech in their hot wallet. Now, that’s contrasted to what we call a cold wallet. Usually that’s where the private key is stored on a piece of paper. It’s printed out and stored in a bank security deposit box. And to access those Bitcoins, requires a human to physically get that piece of paper, load up a Bitcoin wallet, and then physically sign a transaction.

2015年の初めの頃、Bitstamp社は5億ドルの資産がホットウォレットから盗まれ、Bitfinex社は2〜30万ドルがホットウォレットから盗まれました。他の幾つかの取引所も同じようなハッキング被害を受けました。さて、私達が「コールドウォレット」と呼ぶものは全くの別物です。まず、プライベートキーは電子上ではなく紙で保管されます。そして、その紙を銀行の貸金庫で保管します。もしコールドウォレットにあるビットコインを利用したい場合には、人間がその紙を入手し(銀行の貸金庫から取り出し)、人の手でビットコインを送信するトランザクションを生成しなければいけません。

 

So, that’s the most secured method because the Bitcoin private keys are not connected to the internet. The first thing that BitMEX does, is we’re a derivatives exchange. Our clients don’t expect to have immediate access to their Bitcoin. Our first policy that we enacted is there will be no hot wallet. We only do withdrawals once per day. And all those withdrawals are done manually by a two out of three of the co-founders.

コールドウォレットは、プライベートキーがインターネットに繋がっていないので、とても安全です。BitMEXはデリバティブ取引所なので、私達の顧客はすぐに自分のビットコインを取り出そうとは思いません。そこで私達は最初のポリシーを決めました。「ホットウォレットは使わない」と。次に、出金は1日1回だけであり、すべての出金依頼は創業メンバー3人のうち2人が確認し、2人以上の承認がないと出金されないようにしました。

 

Now we used a wallet technology called Multi Signature, which basically means M of N signatories need to authenticate a transaction before it can be broadcast to the network. We have a process around this. And because it’s manual, we only do it once a day. Because we only do this once a day, it allows us to check outgoing Bitcoin from BitMEX.

現在、私達は「マルチ・シグネチャー」と呼ばれる技術を使っています。これは簡単にいえば、事前に決めたN人のうちM人が承認しないと送金されない技術です。この技術だけではなく、私達は手作業で1日1回だけ出金(依頼を承認)しています。これならば、BitMEX社から送金されるビットコインを私達が確認できるからです。

 

A lot of times we’ll message customers who are withdrawing large amounts of Bitcoin, especially to addresses they haven’t sent to before, of if they don’t have two factor authentication enabled. This has enable up to date to have no incidents of us being hacked, or someone getting access to customer’s Bitcoins.

私たちは、今までに何回も、2要素認証を設定していないアカウントが、今までに送金した事ないアドレスに大量のビットコインを送信しようとするのを止めました。このように、コールドウォレット管理と手作業での出金作業をすることにより、ハッキング被害を防ぎ、顧客のビットコインが盗まれないようにしています。

 

And if somebody wanted to take down the BitMEX website, there are no private keys on the internet. DDoSing our exchange, and maybe getting access to some private keys, is not going to happen at BitMEX. And so that is how we have minimized the threat to our Bitcoin wallet.

さらに、誰かがBitMEXのシステムを攻撃したとしても、(コールドウォレット管理なので)インターネット上にプライベートキーはありません。DDoS攻撃をしても、彼らがBitMEXのプライベートキーを手に入れることは(おそらく)出来ません。このようにして、私たちは、私達および顧客のビットコインウォレットへの被害を最小限に抑えるようにしています。

 

インタビュー内容が前後しますが、Hayes氏はウォレットについて語る前に、システムの稼働について、このように語っています。

 

In 2016, we had a total of one minute of down time, over 365 trading days, 24 hours a day. Our trading technology is, in my opinion, the best in the cryptocurrency industry.

2016年の1年間で、私達のシステムが落ちたのは、たったの1分です。私達のトレードシステムは(私の個人的な意見だが)、この暗号通貨業界において最高のものです。

 
 

さいごに

いかがでしょうか。

創業者達の経歴からBitMEX社を創業するきっかけ。そして、セキュリティ対策とシステムの安定性、どれを取っても素晴らしいものだと思います。

残念ながら今日(2018年2月22日)時点で、日本の金融庁の仮想通貨交換業者への登録はされていませんが、全世界の仮想通貨取引所の中でもトップの評価をしてもよいと個人的に思います。

 

BitMEXでは、以下の12通貨のFX取引が可能です。

  • ビットコイン(XBT)
  • ビットコインキャッシュ(BCH)
  • イーサリアム(ETH)
  • イーサリアムクラシック(ETC)
  • リップル(XRP)
  • ライトコイン(LTC)
  • ステラ(XLM)
  • ジーキャッシュ(ZEC)
  • ネオ(NEO)
  • ダッシュ(DASH)
  • モネロ(XMR)
  • エイダコイン(ADA)

さらに、レバレッジの最大は100倍で、追証はありません。ポジションを維持するための最低証拠金維持率は0.5%です。

 

BitMEXで仮想通貨FXをするには

BitMEXで仮想通貨のFX取引をするには、まずは、BitMEX以外の取引所/交換所で、ビットコインを購入し、BitMEXに送金します。

もしあなたが既にビットコインを持っているとしたら、以下のボタンからBitMEXにメールアドレスを登録して、確認メールを承認すれば、すぐにBitMEXでの仮想通貨FXが可能です。

 

 

まだビットコインを持っていないならば、金融庁の仮想通貨交換業者登録もされているビットバンクでビットコインを買うのがいいと思います。

ビットバンクはちょうど手数料無料キャンペーン実施中なのでお得です。

 

 

参照したサイト

今回の記事を書くために、以下のサイトを参照しました。

 
BitMEXのサービスサイト
https://www.bitmex.com/

親会社「HDR Global Trading Limited」の公式サイト
https://www.hdrglobaltrading.com/

ウォートン・フィンテック社のブログ
(創業者のインタビューがこちら)
https://medium.com/wharton-fintech/wharton-fintech-interview-with-arthur-hayes-ceo-and-co-founder-of-bitmex-55a0821b41d7

 
このページで書かれている内容は、上記のサイトに掲載されている内容を引用または転載しています。

また、内容は記事執筆時点の2018年2月22日のものであり、今後情報が変わった場合、変更に気付いた時点で記事の内容を修正します。

他に見つけたインタビュー記事などは、こちらのページにて更新していきます。
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